私のお気に入り、Nikonフルサイズ超軽量単焦点5本 +ズーム
とりあえず単焦点のラインナップを載せて、使い方をご紹介します。
トータル10万前後(中古)で、超広角〜標準〜中望遠までの単焦点で、大三元ズームよりも良い絵が撮れます。
左から順に、
★Nikon AI AF Nikkor 20mm f/2.8D 1994-Today(φ62/7枚羽根/最短0.25m/270g)
★Nikon Ai AF Nikkor 35mm f/2D 1995-Today(φ52/7枚羽根/最短0.25m/205g)
★Nikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G 2008-Today(φ58/9枚円形/最短0.45m/280g)
★Nikon AF Micro-Nikkor 55mm f/2.8 1986-1989(φ62/7枚羽根/最短0.55m/400g)
★Nikon AF Micro-Nikkor 105mm f/2.8D 1993-2006(φ52/7枚羽根/最短0.314m/560g)
あと、写真にありませんが、
★Nikon AI AF Nikkor 85mm f/1.8D 1994-(φ62/9枚羽根/最短0.85m/380g)
ボディはフルサイズで軽量なD610 FXです。
私がレンズに求める重要なスペックのうちのひとつに、大きさと重量があります。軽量コンパクトは何にも代えがたいフットワークを私に提供し、防湿個に眠るレンズ達を常に叩き起こします。この中では105mmがちょっと重すぎるので、写真にありませんが、85mmも使用しています。AF-SのGタイプの大口径レンズは、50mm1.4G以外はみな大きく嵩張るものです。ヨドバシの隅っこ飾られているこれらのフィルムカメラ用と分類されてしまっているDタイプは、実はデジタルFXでも十二分に高性能であることを知って頂きたいと思っています。
但し、最新のミラーレスZ6やZ7に移行を検討している方は流石にGタイプ以降が良いと思います。Fマウント対応のFTZコンバーターでAFに対応しているのはGタイプレンズまでだそうです。Dタイプでもマニュアルならば使用できるとのことです。
当初は AI AF Micro 60mm 2.8D も使っていましたが、前回記事の通り、AF Micro 55mm 2.8の方を気に入ってしまい、今は断捨離しました。
標準は以前はもっと小さなAI AF 50mm 1.4Dを使っていましたが、AFのスピードではなく、精度の観点から若干大きな1.4Gに買い換えています。描写自体は通常の撮影ではさほど違いはありませんが、50mmで人物を撮る場合、割と寄って撮ることが多く、望遠よりも精度がシビアになります。DとGの価格差と軽量さ、それからDは純正ラバーフードが使える事を考えると本当は小さなDが好みなのですが、50mmGタイプは、最近の大きなAF-S Gシリーズの割には1.4大口径にも関わらず1.8Gともほぼ同じ大きさで、随分小さいので気に入っています。
AF精度というのはなかなかやっかいで、DタイプでもGタイプでも被写体距離によってはオートフォーカスではジャスピンがなかなか難しいのでフルタイムマニュアルを好まれる方も多いですが、ニコンのマイクロレンズだけはDタイプでもほぼ完璧に焦点をAFで捉えることが出来、マイクロならでは超高精細を楽しめます。また、ボディーのセンサー性能によるところもあるのでさらに難しいですね。私のD610は、上位機種に比べ暗所等で特に精度が低いです。
35mmと105mmに関しては、フードをNikon純正のラバーフードを使っています。
よほど邪魔な光源が無い限りは殆ど折りたたんだ状態で使用し、遮光というよりは保護用に常備しています。35mmにはHR-4ラバーフード、105mmにはHR-5ラバーフードを付けていますが、どちらも希少な廃盤品で、見つけるのに随分苦労しました。55mmマイクロは、そのレンズの機械的構造上、フードは必要ありません。また、出来れば20mmにも折り畳みラバーフードを付けたいと思ったのですが、いかんせん62ミリ径には純正ラバーフードが無く、サードパーティ製でも35mm以下対応のものが殆どありません。JJC製で使えそうなものもありましたがまだ試していません。
さて、これらをいつもごっそり持ち歩いているわけではありません。
チームワークがあります。
1本構成、2本構成、3本構成に分けてご紹介します。
❖ 潔く、1本構成
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35mmオンリー または
20mmオンリーです。
35ミリは、かの土門拳のスタンダードです。
個人的には広角が大好きなので、20mm1本で1人でプラプラする場合も多いのですが、奥さんとデートの時など人物が入る場合はやはり35mmが万能です。
この画角は、昔の使い捨てカメラ『写るんです』やiPhone内蔵カメラに近い画角で、おそらく最も汎用性の高い画角だと思っています。そういう意味では28mmが好きな方もいらっしゃると思います。
標準と言われている50mm前後の焦点距離は、大口径でも1.8なら安価で手に入り、ボケ味を強調出来て、一眼レフらしい撮影が出来るので人気ですが、個人的には50mmはほとんど子供や家族のポートレート専用で、屋外など、背景もうまく取り入れたいスナップ要素のある撮影では35mmが具合が良いです。50mm=標準画角というのはあくまで制作サイドの基準によるものだと思います。
50mmがポートレート専用と申しましたのは、室内、暗所でも低ISOでハイスピードシャッターが切れ、解放付近に柔らかさが残るこの1.4Gレンズはポートレートに丁度良いのです。子供の肌は綺麗なのでマクロでも良いですが、大人の肌にシャープネスは追求しない方が吉ですからね。ですので、殆どが開放か1段絞り迄しか使わずあえて柔らかさを残します。2.8以上絞る場合(シャープネスを得る目的)には、私のチープな55mmマイクロの方が光学的に遙かに優れています。余談が長くなりますが、2.8という絞りは実はそれほど高速ではないと思います。家族や子供を撮る場合、室内が多いこともあり、2.8では”暗所で動体”を撮るには実は役不足なんですね。もっと言うとVRが付いていても動く人物には高速SSが必要ですので役に立ちません。ですから私は20万の24-70 2.8VRはアンチです。
話を戻します。28mm以下の広角になると、人物を撮るには歪みや遠近感が強すぎて少々扱いづらいものです。50mm以上でそのまんまを切り取るよりも、35mmは、若干の遠近感が付いて躍動感がプラスされ、動的な印象の絵作りが出来ます。
潔く1本とはいえ、単焦点では心許ない場合は、海外の NIKKOR Best10 でもピックアップされた銘ズーム、AF Nikkor 28-200mm f/3.5-5.6G ED という超コンパクト高倍率ズームを使うこともしばしば。特に登山で重宝します。
少ないレンズで最高画質でさらに柔軟性が必要な、旅行等の場合は、私は AF-S 16-35 VR を1本持って行きます。16-35ズームはこれらの単焦点(20、35、50)よりもポテンシャルが高いです。
❖ 2本構成
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35mm + 20mm または
35mm + 50mm です。
私は広角が大好きなので20mmは常に持ちたいレンズですが、人物がメインの場合は、20mmではなく代わりに50mmを持って行きます。
50mmはほとんどf2以下の開放絞りでソロ〜少人数の人物撮影に使用します。
被写体が多いイベント等では、f2.8以上は絞らないとフォーカスが難しいので、50mmf1.4は勿体ない、というか使いづらい。そういう時は、AF 35-70 f2.8Dというズームを持って、それプラス、20mmを添えることもあります。
例によって旅行等の場合で2本持って行きたい時には、私は AF-S 16-35 VR + 50mm または 28-200G を持って行きます。
❖ 3本構成
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20mm + 50mm + 85または105mm
この3本チームは、大三元の24-70 2.8 VR 1本と同程度の重量ですが、遙かに良い絵が撮れて、レンジも広いのでおすすめです。
20mmは14や16程ではありませんが、それでも超広角レンズの分類の為少し偏っていますので、一般的にこのあたりのレンジで3本持つ場合はおそらく、24+35+85や、28+50+105で使われる方が多いかもしれません。単焦点は一般的に1個飛ばしで携帯するのがベストとも言われていますが、私は個人的に広角側は常に20mmが好みです。本当は17mmのトキナーや18ミリの2.8Dという手もあるのですが、この20mm 2.8Dと比較すると画質的に劣るのが残念です。14mm 2.8は大きくて高価なので24-70同様に好きじゃないです。
しかし、マクロ&中望遠として所有している105mmは、正直長さが100mm以上あるので手軽に持って行くには少々大きいのが悩みどころ。この辺気になる方はやはりポートレート鉄板の 85mm 1.8Dの方がコンパクトで良いかもしれません。
この3本構成は、ツー・ポケット・シャッフル(The Two-Pocket Shuffle)という使い方だそうです。これ以上の数のレンズは絶対に持ちません。カメラバッグを背負ってだらしなく歩きたくないですからね。極力写真好きには見えないように、カジュアルで小さなポーチに入る程度が、私的にベストです。
但し、この3本の単焦点シャッフルはある程度時間に余裕がある場合のみです。シャッターチャンス優先のイベント事の際には、悠長にレンズ交換出来ませんので、その場合私は、上で述べた35-70 2.8Dまたは、AF-S 28-300mm VR を使います。結婚式等ですかね。
とうとう最後の3本構成でも55mmマイクロが出てきませんでしたが、理由は、冒頭の「ごっそり持ち歩いているわけではない」というフレーズです。つまり「外に持ち出す」場合、50mm付近の焦点距離は、あくまで私の場合ですが、人物撮影でしか殆ど使用しません。スナップでは35mmや20mmが好きなんですね。この55mmはあまりにも高精細すぎるので、私の24MPのD610ですら、大人の肌なんぞ撮った時には、それはもう毛穴の1本1本まで再現してしまうわけです。とても絵として「きれい」には撮れません。55mmは子供のそもそもきれいな肌や、物撮りの際に大活躍してくれる超リスペクトな銘玉なんです。また、ポートレートという概念で考えても、標準域でのボケ陣営としては2.8程度では少々役不足なんですね。55mmはちょっと一匹狼というかはぐれ刑事なわけです。ただし広告ポスターのようにきれいなモデルさんで表情の隅々までシャープに撮りたい場合はこの55mmは最強だと思います。D810やD850で使うとこの神光学をフルに発揮できるのではないでしょうか。
例によって旅行の際は、、と言いたいところですが、旅行で3本も持って行きません。それより景色や観光を楽しみましょう。
さて、この辺りで・・・
❖ズーム篇
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私は犬を飼っています。私は小さな子供がいます。遠くまで動き回る被写体を抑えることは非常に難しいですね。このような場合、実は奥の手がありまして、AF-S 80-200 2.8 ED が登場します。この少し古いレンズは、現行望遠ズームにも負けない程の高速、高画質なんですね。画質的には現行の85mm単焦点に匹敵するのではないでしょうか。望遠端では高価な85mm1.4Gよりもボケます。ただ、デカイは重いはなので、これと比較すれば 105mm単焦点はまぁまぁ取り回しが良いので、軽量重視の場合は105mmを使うわけです。この80-200 AF-Sは非常に重いのですが、安価に手に入るので愛を注げます。もっと古いAi AFバージョンの80-200も以前使っていたことがありますが、これもなかなか優秀でしたが、フォーカスを優先して今はAF-Sを使用しています。
というわけで、主に単焦点にスポットを当ててきましたが、実はズームもVRも嫌いじゃないんです。
ズームの私的最強コンビは、
先ほどの AF-S Zoom Nikkor 80-200mm f/2.8D ED と、AF-S Nikkor 16-35mm F/4G VR です。
但しこのコンビは重量級ですので、車移動の時くらいですかね。
私は根本的に広角レンズが大好きなものですから、16-35にたどり着くまでには紆余曲折ありました。過去、Sigma 15-30 3.5-4.5、Tokina AT-X 16-28 f2.8、Sigma 12-24 4.5-5.6、Sigma 14mm 2.8 EX HSM、Nikon 18-35 3.5-4.5G、Tamron SP 15-30 2.8 VC 等々・・・随分楽しませてもらいましたが、やはり、16-35VR、ベストです。
16-35VRの良いところは多々あるのですが、特筆すべきは、VRと、四隅の周辺画質と色収差の点です。私の手持ちの20mm、35mm、50mm1.4Gをも大きく上回ります。広角域の場合、標準〜望遠と違って周辺画質が比較的重要視されます。広角レンズは設計が非常に難しいので、それほど巧妙に作られたレンズだということです。この16-35に匹敵する画質を持っているのは、私の手持ちレンズでは最古の55mmマイクロのみです。他社で言えばタムロンの15-30VCはかなり楽しいレンズでしたが、重量!と、自動ゆがみ補正が効かない点と、望遠端が30mm止まりなこの3点が敗因でした。新型Sigma14-24は例によって高額&重量級なので私的論外です。過去、神レンズと称されていたAF-S 14-24 2.8Gのさらに上をいく光学が16-35です。歪み(歪曲収差)が強いので気になる、という方がいるようですが、ボディの自動ゆがみ補正が嫌いなのでしょうかね?私には理解出来ません。
気になる35mmと80mmの間を一生懸命埋める必要はないのです。35mmで寄るか、80mmで退けば良いだけの話です。どうしてもミッドレンジが欲しければ、小さな小さな50mm単焦点を1本余分に持って行きましょう。恐らくそれは単焦点とは名ばかりで、AF Foot-Zoom 35-80mm f/1.4 という輝かしい超ハイスペックレンズになるでしょう。
また、それら2本ないし3本を不要にしてしまうのがFX最強高倍率ズーム、AF-S Nikkor 28-300mm f/3.5-5.6G ED VRです。
広角側にそこまでのレンジを求めず、望遠側にそこまでのハイスピードを求めない場合、1本ズームの柔軟性をフルに発揮させ機動力を重視するケース(特に人数の多いイベント)ではこのレンズが最適です。
以前は24-120VRを使用していましたが、正直この程度のレンジしかないのであれば、24-70等の高級レンズの方がまだ魅力的です。しかしながら私は重くて高価なレンズが嫌いですので、多少暗くとも28-300VRが柔軟に使えて便利です。35ミリあたりから中望遠までは2.8には敵いませんが、200ミリ以上の望遠端をうまく使えば24-70VR等よりも深いボケ味を出すことが出来る大変優秀なズームだと思います。120止まりでは表現できないポテンシャルがあります。800gは少々重いですが、1kgオーバーで70止まり程度の利便性しかない大三元24-70よりは全然マシです。
それでも重量が厳しい登山等の場合は周辺画質を少し妥協して超軽量28-200Gを使います。
このレンズは、中心の解像度は現行品に勝るとも劣らない解像力ですが、いかんせん超小型レンズですので、四隅までは今一歩。しかしながら望遠側では中心部が重要視されますし、このレンジでこのサイズ感は唯一無二です。
28-300では、どうしても明るさ(スピード)が足りない場合、前に述べたAI AF Nikkor 35-70mm F2.8Dが大好きです。
24-70 2.8は高額というよりも問題は、大きさ、重量が非常に厳しい。かといって軽量な24-85 3.5-5.6G等では、画質は良いですがボケ感を出すような用途では向いていません。その点、一昔前の35-70ニッパチズームは、軽量が売りのタムロンの28-75よりも描写性能が良く、比較的コンパクトなので非常に気に入っています。
高価な標準のニッパチズームは私は嫌いですが、このレンズだけは特別扱いです。このレンズの良さは、手にしてみないと分からないかもしれませんが、ひとつ言える事は、「35mm以下の広角レンジは、人物撮影には不用」ということです。利便性を追求して現在は24mmまでもの広角を抑えていますが、用途を考えてみてください。私はいらないです。28-300についても、もっと重量が抑えられるのであれば個人的には35-300にして欲しかったですね^^;
VRについてですが、人物以外の被写体で、広角レンズで夜間に撮影する時に最も重宝します。
広角に手ぶれ必要?と思われる方もいると思いますが、確かに広角ですとSSはかなり遅くとも手ぶれは起きません。そういう意味で20mm単焦点でも十分なのですが、例えば夜間、夜景等、ここぞという時に最高画質で吐き出したい、F5.6または8以上の深い深度で撮影したい時、そんなシーンは意外にも結構訪れます。この時、VRがあると無しでは2段分のISO値の差が出ます。(手持ち前提としてですが。)ISO200と800では昼光下では殆ど差が分かりませんが、暗所では歴然と違いが浮き出てくるものです。広角では標準域と違って外付けスピードライトでどうにか出来るものではないですからね。ビバ16-35! 18-35には負けません。
もう1つ、動画。
この場合には、AF-P DX Nikkor 18-55mm 3.5-5.6G VR という非常に安価で最新式のAPS-Cレンズを使用します。これをFX機で使うのは結構マニアックな選択肢だと思いますが、AF-Pは現在数少ないレンズ(4種?)ですので、この辺りが動画用としてはベストだと思います。ビデオ撮影時の解像度はw1920pxまでしか使用されませんのでDXレンズで十分なわけです。それよりも、現行のNikon一眼レフのビデオ撮影では『コントラストAF』しか対応していませんので、このAF-Pのスピード、及び静音性能に頼る以外方法が無いのです。因みにNikonのAF-Pというレンズ内モーターは、重量級のレンズには搭載できず、物理的に軽い構造のレンズにしか対応不可能だそうです。2017年発売の周年記念モデル、唯一のFX用、AF-P 70-300 VR がその中では最も重いレンズのようです。AF-P DX 18-55 は1万円以下で手に入りますので、私のように動画用と割り切って購入するのも良いと思います。解像度に拘らなければ、1.5Xクロップで27-82mmとして静止画で使っても良いかもしれませんし、クロップ無しでも確か35mm付近ではFXサイズでケラレ無く撮れたと思います。(自動ゆがみ補正だけは補正対象外エリアには少し悪影響が出てきます)
以上、ひとまず備忘録的に載せてみました。
時間があれば細かいレビューもするかもしれませんが、しないかもしれません。。
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